MATANE

君が旅立つまでのこと

恐怖の防災点検 - 酸素テントでひと暴れ【闘病記】

肺がん_恐怖の防災点検

別れまでの12日(14/18)肺がん闘病記

この日は、これで3回目の記事更新でした。

刻一刻とピーチーの様子が変わり、それを書き留めていました。
ブログの読者に伝えることも目的でしたが、それよりも自分の心の平静のためだったようにも思います。

文章に書く行為は、冷静に事態を見つめて、心を落ち着かせる効果を持ちます。

この時に思っていたことは1つです。
そう遠くなくやってくるピーチーの旅立ちを、しっかりと受け止めてやろうということだけ。

以下、当時のブログです。

3月27日 夕方|この日は防災点検でした

f:id:masami_takasu:20180314160848j:plain
これは、当時の介護の様子です

今日うちのマンションは、防災点検の日でした。
火災報知器と避難ばしごを点検する日で、一年に一回必ずやってきます。

ピーチーは火災報知機の音が嫌いです。14年前の生まれて初めての点検の日は、ピーチーは甲高い警報音を聞いたとたんに、猛ダッシュでどこかに消えてしまい、奥さんと家の中を探しました。どこにもいないなーって思っていたら、自分でクローゼットをこじ開けて、中に入っていて、そこでブルブルと震えていました。

 ●

歳をとるごとに、段々とふてぶてしくなっていって、ここ数年は何食わぬ顔でやりすごしていたのですがね。なんと今年は反応しました。それは遠くなっていた耳が、復活した証拠でもあります。

ピーチーは自己免疫不全を抑えるために、免疫抑制剤を飲んでいたのですが、なんとそれによって、3年ほど前から聞こえなくなっていた耳が、聞こえ始めました。恐らくは耳が聞こえなくなった原因は、自己免疫介在性の内耳炎であったのだと思われます。

聞こえるようになったよ!
f:id:masami_takasu:20180314161053j:plain

f:id:masami_takasu:20180314161100j:plain

f:id:masami_takasu:20180314161118j:plain
せっかく若返ったのにねえ

暴れるピーチー

ピーチーは酸素テントの中で、アドレナリン全開でキレのある動きで暴れました。そんな様子を見ると、まだまだ大丈夫だと思えてしまいます。

以下は、その暴れっぷりです。 

 ●

【これと】

【これ】
 

 ●

ねっ!
本当に――
悪いのは肺だけなんですよ。

 

――第4章|看取りの記録を読もう(17/29)――

この記事について

作者:高栖匡躬
 ▶プロフィール

表紙:今回の表紙は、ピーチーです。

――次話――

この日の夜は、部屋の中でお花見をしました。
お弁当を買ってきて、シャンパンを開けて。
楽しく――
最後は絶対に泣かないと、ずっと前から決めていました。
笑顔で見送ろうとも決めていました。
意識レベルが下がっていくピーチー
少し寂しい思い――

www.matane.site

――前話――

もう、いつ何が起きてもおかしくない状況でした。
しかし、飼い主の心は乱れるのではなく、どんどん平静になりました。
深刻な状態なのに、家にはいつも笑いがあって――
酸素テント内では、ピーチーは元気な頃と同じ。
問題は呼吸だけなのにね。

www.matane.site


肺がん闘病記の初話です         
第4章の初話です 
この連載の初話です
この連載の目次です 

© 2019 Peachy All rights reserved.