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君が旅立つまでのこと

私たちの周りにいる犬たち - 犬の飼育密度を推計してみよう

私たちの周りには

ペットブームと言われて久しいのですが、現在どれくらいの犬や猫が、我々の周りで飼われているのか実感が出来ますか? 漠然と多いと思っていながらも、実際の数字で年間の登録数や、累計の登録件数を把握している方は、そう多くはないのではないでしょうか?

本話から3記事に渡って、統計データの数字を元に、ペット闘病を考えてみたいと思います。きっとこれまで意識していなかったものが、見えてくると思いますよ。

まずは飼育密度の推計から――

犬の飼育頭数は? - 実感できるように推計してみる

私たちの周りには、沢山の犬が暮らしています。
それは朝早くに、或いは夕方頃に、何匹もの散歩中の犬とすれ違うことからも、実感することができます。
では、いったいどれだけの犬が私たちの身の回りに暮らしているのでしょうか?

一般社団法人 ジャパン ケンネル クラブによると、2018年度の犬の新規登録数はなんと292,906頭にもなるそうです。また東京都福祉保健局の資料によれば、平成30年度の犬の登録数は6,226,615頭だそうです。

総務省発表による平成31年度の日本の世帯数58,007,536世帯から計算すると、実に約9.3世帯につき1頭の犬が飼われている計算になります。別の言い方をすれば、”9.3人に一人は家に犬を飼っている” ということになるわけです。

―各種データの出典元―

【一般社団法人 ジャパンケネルクラブ(JKC) - 2018年(1月〜12月)】

 ▶ 2018年犬種別登録頭数

【全国及び東京都犬の登録頭数等(平成30年度)東京都福祉保健局】

 ▶ 平成30年度登録頭数(全国)

【総務省|住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数】

 ▶ 平成31年度世帯数

愛犬と過ごす毎日。それはとても素晴らしいものです。
世話の焼ける仔犬の頃、運動量の増える成犬、落ち着きを見せ始めるシニア犬。
その時々で、飼い主とその家族の心に、違う色の暖かい風が吹くことでしょう。

しかし、残念ながら犬の寿命は人間ほどに長くはありません。
犬の平均寿命は近年飛躍的に伸びました。諸説はあるものの、いまや平均15歳に達しようとしています。しかしそれでも人間と比べれば遥かに短い一生です。この短い時間を犬たちは全力で駆け抜けていくのです。

犬は人間と比べれば、一般的に抵抗力も回復力も高いので、動物病院のお世話になったとしても、大概が原因不明の下痢や嘔吐、食欲不振などが理由。対処的な薬剤の投与だけで、自然に回復していきます。

ですが15年という一生の最後には、飼い主と愛犬のつらい別れが待ち受けており、その別れの手前には、終末期における愛犬と病魔の戦いがあります。
犬を飼うと決めた瞬間から、それは飼い主にとって避けられない運命なのです。

勇敢に病に立ち向かう愛犬に、私たちは一体、何をしてあげられるのでしょうか?
次話からは、具体的に犬の闘病を考えていこうと思います。

 

(追記)犬猫で飼育密度を考えると

飼育頭数では犬猫はほぼ同じなので、乱暴な言い方をすれば、ほぼ5人に一人は家に犬か猫を飼っているということになります。

どうですか? 思ったよりも多いと思いませんか?

 

――第1章|犬の闘病とは(1/9)つづく――

この記事について

作者:高栖匡躬
 ▶プロフィール
 

表紙:デニーさん(飼い主:デニーママさん)

――次話――

ペットの介護と言えば、多くの場合が終末期を指します。
そしてそれは、大変な労力と時間と、経済負担を強いるもの。
過労で倒れる方や、絶望して投げ出してしまう方もいます。
大好きだったはずの愛犬、愛猫でそれが起きるとしたら、悲しいですね。
でも――、介護は無限ではないのです。

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――前話――

犬の平均寿命は15年ほど。
その中で、とりわけよその犬を可愛く感じる時期がありませんか?

筆者の場合は小さな幼犬や、ヨロヨロと歩く老犬の姿にそれを感じます。
愛犬がかつてそうだった時期に重ね合わせて、その犬と飼い主さんに、共感してしまうのだと思います。

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この連載の初話です
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